多機能=良いツール?

実は、今から4年前・・・

一度、プライスターのリリースを
断念した時がありました。

開発に1年半以上の時間をかけて、

数千万円の投資をして、

遂には年収は250万円を切り・・

銀行口座は穴が空いたように
みるみる残高が減っていき、

ガマンしてガマンして・・

歯を食いしばって・・

ようやく!!完成!!!

と、喜び勇んで、実際に触ってみて

「こ、これダメだ・・!」

と、思いリリースを止める決断をしたのです。

正直、

ここまで手間暇かけて、投資もかけて
リスクを取って開発したツールを、

1円も稼げずにお蔵入りするのは
血の涙を流すほど辛かったですが・・

それでも、

こんなツールを発売しても仕方がないと思ったのです。

いったい、何がそんなにいけなかったのか?

それは・・・

「多機能」にこだわってしまった。

と、いうことです。

これは意外とやりがちなミスなのですが、

開発を進めていると、

「あの機能も必要、この機能も欲しい、
こんな機能もあれば便利だ。」

などなど、無限に必要な機能が出てきます。

しかし、

それを全部搭載しようとするとどうなるか?

そうです。

ものすごく使いにくくなるのです。

結果的に分厚い説明書が必要になります。

しかし、普通の人は分厚い説明書を
読んでまでツールを使おうとは思いません。

せいぜいパラパラと見ながら
サクサクと感覚的に使えなければ

「なんか、面倒だからいいや。」

と、なってしまいます。

何を隠そう、私がそのタイプなので。

この時に、

「多機能=良いツール」

とは限らないという事を学びました。

しかし、私自身一番ショックを受けたのは

開発を進めているうちにいつの間にか、
ユーザー様ではなく、競合他社の方ばかり見ていた、

ということです。

ナンバー1のツールを目指すあまり、

「競合他社には、この機能が付いているから
こっちも付けなければ。」

と、勝ち負けの思考で、開発を進めてしまったのです。

これが一番の失敗でした。

自分たちが作りたかったのは、

「誰でもカンタンに使えるツール」

だったのですから。

そして、

心も折れ、資金も尽きかけた私は、
「もうこれ以上投資するお金もないので
残念だけど、諦めるよ・・。」

と、スタッフに告げたのです。

今でもハッキリと覚えています。

1年半、奮闘してきたスタッフは
泣いていました。

雪まで降ってきていたので、
悲壮感倍増でした。

そして、それからしばらくして、

とある事をキッカケに、
(この話はまた別の機会に。)

「あ、そうだ!お蔵入りにしなくても
今まで開発した機能を逆に取り除いていけば
良いんじゃないか・・!?」

と、思い、今度は一転、
それまで開発した機能を

「これもいらない!あれもいらない!」

と、取り除いていき、

そして、更に

「小学生でも分かるように!」

と、全てのボタンを日本語のみにしたり、

ユーザー様の敷居を下げる為に
ポップなデザインにしたり、

プライスターくんというキャラクターを
作ってみたりと、

ポップに改良を加えていきました。

例えるならば、

ガンダムのようなゴリゴリの
マッチョなロボットから、

ドラえもんのような親しみのある
ロボットへの変更のような感じでしょうか?

そして、

ようやく完成したのがプライスターなのです。

それ以来一貫して、初心を忘れないように、

使いやすさを最重視の開発を続けています。

 

株式会社カプセルZ 福田和輝

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